挿絵入りの小型新約聖書。繰り返しを含め、90以上の挿絵が収録されています。リヨンの印刷者セバスチャン・グリフィウス(1493-1556)が1537年に最初に出版した版には、挿絵は「使徒行伝」と「黙示録」の部分のみに収録されていましたが、以後の版より大幅に挿絵が増やされ、1539年・1540年・1541年・1542年と版を重ねました。1539年の本エディションは、多数の挿絵を収録した最初の版になります。本書は1542年に出版され、グリフィウスの死後も後継者により続けられた印刷所で刊行された1564版です。タイトル・ページにグリフィウスを描いたプリンターズ・マークが入っています。グリフィウスは、ヨーロッパの多くの地域の学校教科書を手掛ける大手出版業者であると同時に、ラブレーら人文主義者たちの著作を多く出版しました。
イエスが起こした奇跡やたとえ話、またエルサレム入城、磔刑、復活などの場面を描いた挿絵が多数収録されています(繰り返しを含む)。グリフィウスは1641年には八折版の旧約・新約聖書を刊行していますが、本小型版には、八折版にはない挿絵が2枚含まれています。マタイによる福音書の第11章部分にあたる第17葉(折丁C1)が欠けていますが、挿絵は全て揃っています。
イエスが起こした奇跡やたとえ話、またエルサレム入城、磔刑、復活などの場面を描いた挿絵が多数収録されています(繰り返しを含む)。グリフィウスは1641年には八折版の旧約・新約聖書を刊行していますが、本小型版には、八折版にはない挿絵が2枚含まれています。マタイによる福音書の第11章部分にあたる第17葉(折丁C1)が欠けていますが、挿絵は全て揃っています。
イエスの奇跡、病人をいやす場面(p. 29)
エルサレムに迎えられる場面(p. 76)
イエスの磔刑(p. 110)
イエスの復活(p. 114)